こんにちは神戸営業所大石です。
補修の中でも白木の補修は難しい部類に入ります。白木(無塗装)は経年で焼けて色が飴色に変わります。直接日が当たらなくても焼けますから、安易に着色をすると着色箇所だけは焼けないので、色が白くなったように見えます。色を塗ったり埋めたりして補修をする時もありますが、それは焼けがかなり進んだ場合に限られます。
さて今回はマンションのリフォーム現場での化粧柱の引っ掻き傷のリペアに来ました。
どうしてこうなったのかは不明です‥動物でも飼っていたのかな‥?
冒頭でもお話しした通り白木は塗ったり埋めたりしても、後々日焼けなどの変化で補修跡が出てくるので、今回は化粧単板の上貼りを行いました。
檜、板目、幅105 ⅹ厚み0.5mmの単板を3枚用意しました。

角はボロボロで原型をとどめておりません。
和室の入り口でしたのでかなり目立つ位置でした。
まずは形成からスタートです!

パテを盛って、本来の形に形成していきます。この時に盛りすぎると削る時に無駄な時間がかかってしまうので最低限を盛ります。ドライヤーで乾かし、研磨し、計2回パテを行いました。完成です!

続いてプライマーを塗布します。
プライマーを塗ると接着の強度が増すので必ず行う工程です。
よく乾燥させてメインの上貼り作業を行います。
単板といっても薄い木材です。曲げれば折れます。爪で引っ掻けば爪痕がつきます。慎重に採寸を行います。
和室の柱といえば鴨居、長押、廻り縁、敷居など色々な部材と接しています。
その形に合わせて切り欠き作業を進めていきます。

鴨居の溝に合わせてカットしていきます。
この時少しでも大きければ入らないのですり合わせていきます。
型が取れればいよいよ接着です。
今回は4面を貼っていきます。
真っ直ぐ斜めにならない様に慎重に圧着していきます。
完成です。



1本だけ綺麗な柱になりました!
全部貼れば綺麗な和室になるのですが予算の都合上今回はここだけでした。
時間は4時間、少し時間かかりすぎました‥