底冷えのする季節になって参りましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。姫路営業所所長の井上です。

1月13日開催の、神戸・大阪・京都・姫路・中四国全ての営業所の入社1年未満の社員7名が参加した『新人合同技術研修会』の模様を報告させていただきます。2020年度入社の者たちにとっての初級技術研修としては最後の技術研修会となりました。

エイッチ工芸では、現場でお客様に喜んでいただける仕事が出来るよう、入社直後から様々な研修を行っております。研修のテーマは、技術・安全・マナー・お客様対応・リスク管理などがあり、目的は職人としてのみならず社会人としての責任や自覚を持ってもらう事にあります。

さて、午前の部では、前回の技術研修会からさらに一歩進んで『木製丸棒手摺のビス穴』、『突板化粧板凹みキズ』、『プリント建具の擦れキズ』以上の項目を1時間半以内で仕上げるという課題に挑戦してもらいました。

どの素材も建材として標準的に使われている素材ですが、安易にサンドペーパーで擦ると表面の色が剥げて補修範囲が広がってしまうという特徴があります。

実際の現場では、リペア対象がどのような素材なのか、どこに使われているのか、どの程度の仕上がりを求められているのか、その他様々な状況を見極め、最善のリペア方法をすぐに判断する能力が求められます。

リペア範囲を広げてでも耐久性が重視されるケース、なるべくリペア範囲を広げず最小限でのリペアを希望されるケース、お施主様のご都合で作業完了時間の指定をされるケースなどなど、様々な状況があります。

そこで、『時間内で最善のリペアをして下さい』という指示のみを与え、技術力だけではなく対応力も見させてもらいました。

１時間半という時間をどう使い、どのような方法を選択するかは自由！

時間内で終わらない事は許されません！

研修とはいえ、実戦さながらの状況下で作業を行うことは非常に重要です。

1人前の職人であれば朝飯前の内容ですが、しっかりとした技術を身に付けるまではビビりっぱなし。緊張しっぱなしです。もちろん私もそうでしたよ！

皆さん何とか1時間半以内で課題をクリアすることができました！が、しかし！しっかりとビフォーアフターの写真を撮影するように指示していたのに、微妙な仕上がり、角度ブレブレな写真ばかりでここに載せられないので減点です！

この辺りも今後はしっかりとした指導が必要です。

午後の部では、さらにステップアップしていく為に、建具枠と階段蹴込み板の化粧シート貼りを行いました。

化粧シートでラッピングしている建材も多く、ご依頼内容も劣化が原因というものからリフォームの一つの手段としての張替えなど、傷を埋めて着色するという従来のリペア技術以外のご要望も大変多くいただいています。

既存シートの剥離・下地処理・最後の仕舞いまで、一連の流れを習得するには、十分な練習が必要となります。

このように傷のリペアだけでなく様々なご依頼にも対応できるよう、幅広い技術や知識を身に付ける必要があり、ゴールなどありません。それがこの仕事の難しいところでもあり、エイッチ工芸で働く上での魅力でもあります。

多くの研修を重ね、少しずつ成長し、『カッコイイ職人』として活躍してくれることを期待しています！

現在、建築業界ではユーザーニーズの多様化に伴い、年々新しい素材と製品が開発され生産されています。リペアの技術面においても、いつまでも同じやり方では必ず対応できなくなります。

エイッチ工芸では、常に新しい情報にアンテナを張り、変化に対応できるよう、新人だけでなく中堅、ベテランの職人においても定期的に研修を行い、技術のアップデートを行っています！

お困りのことがあれば、お近くの営業所並びにお問い合わせフォームよりご相談ください。お待ちしています！